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2009年01月15日
まぁ毎度のことなのですが,年末年始に行った上海は今回も完全な個人手配旅行.加えて今回は杭州湾跨 (杭州湾海上大橋) と东海 (東海大橋) とを渡るという私の趣味の目的達成がメインでしたので,付き合ってらんねぇよという妻と別行動する可能性が十分にありました.携帯電話の便利さにどっぷりと浸かった生活を毎日送っていると,そうしたときに連絡が取れないのはちょっと心配です.ましてや最近は,家族間通話が無料になったので,ショッピングモールへ家族で買い物に行ったときなんかでもちょっと別行動しては「今どこにいる?」という電話を互いにしょっちゅうしています.海外の知らない土地であれば,気をつけていてもはぐれてしまうこともあるかも知れませんし余計に心配です.
今までは,出張のときは中国でも使える SoftBank (Vodafone) の携帯電話を持って行けば話が済みましたし,2 年前の北京旅行のときも,緊急の仕事があった場合にということで出張用の携帯電話を借り出して持って行きました.が今回は,その後仕事内容が変わってそれを借りる大義名分がなくなってしまってその手が使えない(^^; ため,中国でも使える GSM 携帯電話を国内であらかじめ購入して持って行きました.

買ったのは SIM ロックフリーの Nokia 1208 というエントリー機種.しょせん数日間ですし,どうせほとんど使わないでしょうから安い機種でよいはず.高い機種にしてしまったら,レンタルのほうが安いってことになりかねませんしね.でも,カラー液晶でないとあまりにも使いづらいかなということで,これにしました.\7,000 程度で国内でも入手可能です.
どの国で売られているものかを選べたので,中国語簡体字版にしました.簡体字サポートですがもちろん英語も使えます.ただ誤算だったのは,中国で使うからという意味ではなく,アドレス帳を漢字で入れたかったから簡体字版にしたのですが,(表示) 言語を英語に設定するとアドレス帳などでピンイン入力も出来なくなってしまうという仕様でした(;´Д`)  つまり,携帯電話の操作自体は英語表示で行なって,電話帳等は,アルファベットとピンインでの漢字入力をしたかったのですが,漢字を使いたければ表示も中国語にしなければいけないというタコな状態です(´・ω・`)  まぁ,安い機種だからしょうがないか... って,つい簡体字版を買ってしまいましたが,今思えばそういう目的であれば繁体字版のほうがよかったのかも?
(あ,でもピンインならば何となくそれっぽいものを入れたり,調べながら入れられるけれど,繁体字入力は注音符号というのを使うらしいので無理かな...)

事前調査した結果,SIM は中国移通信 (中国移動通信,China Mobile) の神州行というプリペイドカードを使用することにしました.中国移通信は固定電話もやっていた中国電信から分割された会社だそうで,さしずめ NTT DoCoMo といったところでしょうか.この SIM カードは国内でもいくつかの業者が \3,000 程度で売っています.以前は月額の基本料金ゼロで使える (その分,多少通話料金が高い) プランもあったようですが,現在はどのプランも基本料金が毎月必要なものしかないようです.買ったこれは基本料金が \16/月 (≒\220) のもので,通話料は非常に安く,上海市内だと 1 分あたりわずか \0.13 (≒\1.8) です.国際電話も IP 電話経由とすれば 1 分 \1 (≒\13.5) と非常に安くかけることが出来ます.しかも,中国では通常は必要な着信料がこの SIM だと無料です.
あらかじめ調べた範囲では,この SIM は \100 (≒\1400) で売られているもので,このうち通話に使えるチャージが \50 分とのことでした.しかし,実際に買うときに説明を受けたら,売値は \120 (≒\1,600) で,チャージされているのは \75 (≒\1,000) 分とのこと.売値の差額 \20 は店の手数料 (儲け) なのか,これはチャージが多いタイプなので元もとの価格も高いものなのかは判りませんでした.どうせ短い滞在だし,そんなには使わないので,私としては \50 分のチャージのを \100 で買えた方がよかったのですが.
SIM はコンビニなどどこでも買えるとのことなので,今回は国内では買わず,ホテルの裏手で見つけたタバコ屋で購入しました.初め,\75 が通話に使えるチャージだという説明が判らず売り値だと勘違いして,\100 と聞いていたのに安いなと思ったのですが実は販売価格が \120 で,\75 分の初期残高があるということが判明.元もと \100 のものでしょと値切ってみたけれど \120 以下にはならないということでその値段で買いました.もしかすると,中国移の営業所などでは \100 で買えたのかも知れません.
北京・上海とも,あちこちのタバコ屋で,このように飲み物・プリペイド携帯の SIM・充値 (プリペイド携帯のチャージ用カード) などを売っています.ここを見つける前に,コンビニに寄って訊いてみたのですが売っていないとのこと.充値の紙は張られていたので,コンビニではチャージカードのみで,SIM は売っていないところも多いのかも知れません.

そのタバコ屋のすぐ近くに,携帯電話屋がたくさん入ったビルがありました.3 階までが店舗で,1 階はほとんどが携帯電話屋です (ちなみに,昨日紹介したメイド喫茶はこのビルの 2 階で発見しました).
てっきり,こうした携帯電話ショップで SIM カードも売っているのかと思ったのですが,電話機のみの販売で (修理受け付けしているところはあり) SIM は扱っていませんでした (そこの店のひとつで,そのタバコ屋を教えてもらったのですけれど).
今回は送料込み \7,000 くらいで買った 1208 ですが,現地だともっと安いのであれば妻の分としてもう 1 台買おうとそれらの店も覗いてみました.しかし最低でも \900 (≒\12,000) くらいはするものばかりで,激安携帯は少なくとも新品では存在しないようです... ちなみに,BlackBerry がここでもかなり人気のようです.

さて,タバコ屋の話に戻ります.店のオヤジにこれをくれ,と言うと,ぎっしりと電話番号が書かれた短冊状の紙を見せられます (その上の方に確かに売価 \120 と書いてありました).好きな電話番号を選べってことですな.後で書くように,どうせすぐに有効期限が切れてしまって使えなくなるので何でもいいし,ざっと見た感じやはりぞろ目やキリ番などはありませんでしたから,中国人が好むという 8 が出来るだけ含まれる番号を適当に選択.すると,カウンターの下からごっそりと SIM カードの袋を出して該当のものを探していました.
プリペイド SIM の小袋の中身はこうなっています.SIM カードがついたカードと暗証番号が書かれた紙のカード,約款,そしてサービス案内がなぜか同じものが 2 枚入っていました.

さて,こちらが中国人ではないと判ったからだと思いますが,まずオヤジの携帯電話にその SIM を入れて開通作業.その後,何も言わなくとも国際電話・IP 電話の申し込みもしてくれました.それぞれ,特定のコマンドを短信 (ショートメール,SMS) で所定の番号に送るだけです.この方法も一応調べて行きましたが,頼みもしてないのにやってくれてしまったのでそれはそれで助かりました.その後,国番号一覧が載っている手帳をオヤジが取り出して,「お前は何人だ?」「日本人」「じゃぁ,81 だから,日本へは 12593-00-81 の後に電話番号だ」とわざわざ教えてくれて,オヤジの電話から SIM を外して受け取り.というか,私が持っていた Nokia 1208 を奪い取って装着もしてくれて完了.いやぁ,何だか知らないけれど,至れり尽くせりなオヤジです :-)
\75 分使えるというのがちょっと信用出来なくて,ホテルに帰ってすぐ,中国移のカスタマーセンターである 10086 に電話して残高を確認してみたのですが,確かに \74 ちょっとの残高がありました (オヤジが送信した短信はすべて 10086 宛てですが,恐らくこれにも通話料がかかったのでしょう).試しに日本の親父に数分電話して (「あー,前に言ったように今上海なんだけど,電話番号これで,かけ方はこうこうだから」ってのを,IP 経由ゆえ雑音の多い電話で話をしたら,まるで振り込め詐欺みたいでしたけれど (笑)),その後再度残高を確認してもまだ \70 以上ありましたので確かに安いお値段でかけられたようです.出発前に,念のため予約の確認をと思って,日本から KDDI の国際電話サービスを使ってホテルに電話したのですが,そのときの数分の通話料は割引前で \400 強,割引されても \250 くらいでした.それに較べると中国からの電話は圧倒的に安いです.
結局,滞在中に \75 分を使い切れませんでしたので,これだったら国際電話は音質重視でふつうにかけた方がよかったかも知れません.また,事前に調べたソースによっては,国際電話の発信のためには \200 以上の残高がないといけないと書いてあるものもあったのですが,必要ないようですね...
ちなみに,10086 をかけると音声案内が流れ,それは中国語か英語だけですが,その後,日本語を話せるオペレーターとの通話も選べるので何の問題もありません.

ちなみに,今回使ったこの「神州行」というプリペイド SIM のネーミングにある「神州」は中国を指すそうです.神の国ですか... ふうむ.で,「神州行」は「中国全土に行ける (中国どこにでもつながる・どこででも使える)」といった意味のようです.確かに上海以外でも (香港以外なら) 使えるのですが,上海以外だと通話料が割高になります.冒頭に書いたように,中国の電話会社は固定・携帯で分割されただけで,地域ごとに分割されていないはずですが,なぜ地域ごとにカードがあるのかは判りません.
なお,上の画像の SIM カードは,19 インチ液晶ディスプレイ (横幅 375mm) だとほぼ原寸大です.このスキンヘッドのおやじ様は葛尤というコメディー系の俳優だそうです.地下鉄の駅に出ていた飲み物の広告にも出ていました.

神州行にもいくつかの種類があるようですが,今回買ったものが比較的ポピュラーなもののようですのでこれを選択しました.これは月額 \16 の基本料金がかかります.12 月中に残高がさほど減っていなかったことを考えると,登録月は無料なのでしょうかね.残高がゼロになるか,残高があっても初期有効期限である 90 日後にはこの電話番号は二度と使えなくなりますが,残高があるうちにチャージしておけば有効期限が延長されます.例えば \50 をチャージすると 90 日延長され,最大だと \300 のチャージで 360 日の延長となり,複数回チャージすることで最大 2 年 (初期有効期限を含め 2 年 3 か月?) まで有効期限を延ばせるようです.
今回はせいぜい \20 分程度しか使っていないと思うので,今は 1 月分の基本料金 \16 が引き落とされているとすると現在の残高は \40 を切ったあたり.3 月には有効期限も来るし,\16 の基本料金が毎月引かれて,残高もちょうどなくなっていずれにせよ使えなくなります.よっぽどの良番であれば \300 をチャージして有効期限 2 年間延ばしてもよいですが,それほどのことではないし,以前やっていた中国との仕事はもうやめたため,2 年以内にまた中国に行くかどうか微妙ですので,今回は放置しました.現地の人にあげて喜ばれるようなもんでもないですしね.

ということで,今回は電話機代 \7,000 がかかりましたが,以降は渡航のたびに同様に \1,600 程度でプリペイド SIM を買えばその渡航期間くらいは通話料を気にせず使えるということになります.これならばレンタルするよりも安いですね.SoftBank や au から出ている,海外でもそのまま使える GSM/CDMA デュアルバンド機をふだん使っているのなら,それがそのまま使えます.ただしそれらは SIM ロックされているものばかりなので,今回買ったような現地の SIM は使えず,海外では国際ローミング扱いになってしまうので通話料は割高にはなります.けれど今回の私のようにほとんど通話しないのであれば,それでも大した金額にはならなくて手間もかからないので一番なのですけれど.次回の海外旅行までにそうした機種に変更するかもこれまた微妙です...
前に北京に行ったときはほとんど目にしませんでしたが,今回は虹 (虹橋国際空港) で荷物を待っている間,何人もの日本人が持っているケータイに電源を入れて電話しているのを見かけました.皆さん,現地で使えるケータイを結構持って行っているようです.

中国での電話をどうしようと考え始めたとき,一度電話番号を取得すると (SIM を買うと) 月額基本料ゼロで有効期限もなしというモベルの携帯電話にしようかと思ったのですが,携帯電話自体もさほど安くないし,月額基本料がない分,何しろ通話料が非常に高い.さらには,モベルはイギリスの企業なのでイギリスで使う分にはそれなりにリーズナブルだと思いますが,それ以外の国では国際ローミング扱いのため通話料が高くなります.しかもこの携帯電話は SIM ロックフリーがふつうな GSM 携帯電話にもかかわらず SIM ロックされていて,通話料が高いそのモベルの SIM でしか使えません.今回の,マッサージ屋への市内通話数回,日本への国際電話数分,市内からの受信1回程度でも合計 \2,000 ちょっとの通話料金がかかったと思われます.神州行は \1,600 でしたから,今回のような使い方なら結果的にモベルのでもさほど違いませんでした.
買うときにかなり迷ったのですが,以前から SIM ロックフリーの電話機を一度使ってみたいと思っていたので,今回はこのような SIM ロックフリーの GSM 携帯,Nokia 1208 と現地のプリペイド SIM という組み合わせとしました.
ところで,私の勤め先には,勤続年数の節目ごとにもらえる長期休暇があって,あと 2,3 年後にやって来る節目の年には 10 日間の特別休暇となります (従って,分割しなければ最低でも 16 連休!).このときはぜひ国際免許を持ってアメリカに行って,レンタカーでポンチャートレイン湖コーズウェイと,アメリカ国道 1 号線でマイアミからキーウェストまでを走ってみたいと思っています.そのときもケータイを用意したいけれど,今回買った Nokia 1208 は残念ながら 900/1800MHz のデュアルバンド機なので,850/1900MHz のアメリカでは使えないんだよなぁ... やっぱりちょっと高くてもトライバンドもしくはクワッドバンド機にしておけばよかったかな (あるいは,上記のモベルのなら送料込み \7,680 で 900/1800/1900MHz トライバンド対応機が買えたのですが).
まぁ,2 年先であれば,クワッドバンド機なり,850/1900MHz 対応のもっと使い易い電話機なりがお安く買えることに期待しましょう.
2009年01月13日
これまでに書かなかった,上海旅行での雑多なことをまとめて書きます.長文ですが,誰かが検索から後日このページにたどり着き,多少なりとも参考になることがあれば幸いかな,ということでご容赦ください.
なお,Unicode なら問題ないのですが,みんカラの HTML が Shift-JIS のため,以前も書いたように Microsoft Internet Explorer (MS-IE) 等のブラウザではこれまで書いた中国の簡体字が化けていました.今回調べた結果,個別にフォントを指定してやればよいということが判りましたので,過去記事を含めて修正してあります (もちろん,SimSun,PMingLiU などの中国語フォントが必要です).

 ホテルの話

今回は,楽天トラベルで検索して見つけたホテルに泊まりました.一方,長期出張者などをターゲットにしたサービスアパートメントも市内にそれなりの数あり,同じくらいの値段で 100m2くらいの広い部屋が借りられます.それらは,キッチンや洗濯機などもありますし,掃除やリネン交換などはホテル同様に行なわれるようで,滞在には便利そうです.しかし今回は,ただでさえ新年を春節で祝う中国での年末年始滞在ということで,それだとあまりにも正月気分を味わえないかもと思い,ホテルを選びました.が,結局ホテルに期待したのは傘を貸してもらったことくらいで,レストランを覗きもしませんでしたから,サービスアパートメントでよかったのかも :-)
それに,ホテルだとベッドルームに机と LAN コネクタとがあるため,妻が寝てからパソコンをいじっているのが不評でしたが,2LDK とかのサービスアパートメントなら恐らくそういうことはなかったと思いますし...
泊まった古象大酒店の部屋は 48m2 のリビング+ベッドルームの 2 部屋に分かれたタイプ (Business Suite) で,その構成で 48m2 だとちょっと狭いかなと思っていたのですがまったく問題なく,思ったより広く感じました.ただ,リビングに窓がない作りで暗いのと,ドアを開けるといきなりリビングで,廊下から丸見えというのはどうにかしてという感じでしたが(;´Д`)  (左の画像のリビングの写真は,廊下から撮っています...)
これで,ラックレート (正規のルームチャージ) は 1 泊 \2,820 (≒\38,000) だそうですが,Web サイトから予約するだけで半額以下の \1,100,楽天トラベルだと \1,033 でしたので,税金・サービス料が加算されても \1,326 (≒\18,000) と,家族 3 人で国内の同程度のホテルに滞在することを考えたら半分以下です.この物価差に加えて,まして年末年始で日本国内は最も高い期間ですから,燃油サーチャージを含めても,国内旅行よりずっと安く,お得感 MAX という感じです:-)

設備は,テレビも 2 つあり,NHK 国際放送もきれいに映るし,用意されているアメニティグッズも日本のふつうのリゾートホテルと変わりません.アイロンとアイロン台まで用意されているのにはびっくりしましたが.Ineternet も国内のホテルでよく見られる,一番初めだけ認証 (申し込み) が必要な方式で接続性も問題なし.速度もストレスは特に感じず,測りませんでしたが数 Mbps は出ていたと思います.また,前回の北京出張のときには Wikipedia など,いくつかのサイトがつながらなかったのですが,今回はどこも問題なし.オリンピックを機に検閲を緩めたのか,北京市と上海市の政策の違いなのか,それとも前回泊まったホテルの環境がたまたまおかしかったのか,判らないのですけれど.
バスルームもシャワーブースが独立しているタイプで広いです.温水便座でないことだけがこの部屋の唯一の不満点だったかも.お湯の出も問題なく,こーんな感じできれいな緑色の水が出て来ます(;´Д`)  まぁ,茶色とか黄色よりは気分的にはマシですな.ミネラルウォーターは人数分毎日置かれますので,歯磨きを含め飲料水には問題なしです.
一度,妻が私の携帯電話へ部屋から電話をしましたが,請求された電話代はわずか \0.25 (≒\3.4).いくら 1,2 分の通話とはいえ安過ぎです.元々通話料の安い中国ですが,施設利用料といった変な名目で高額な料金を請求しないのは素晴らしいことです (今は日本でもまともになっているのでしょうか? 携帯があればホテルの電話は不要ですので,もう 10 年以上ホテルの電話で外線なんてかけていませんから判らないのですが).
ただ,クリーニング代は,やはり日本の街中の店より高い値段でした.今回は特に靴下とか下着類は捨てて来られるものを選りすぐって持って行ったので :-)  持って行くときは少々重かったものの,クリーニングにもあまり出さずに済んだのでよかったのですが.

 町の風景

今回泊まったホテルは,南京路という歩行者天国の道から 1 つ隣で,その南京路にある世广 (世紀広場) というイベント広場を見下ろす立地です.南京路まで徒歩 1 分で,南京路沿いのマック (24 時間営業の店もあり)・吉野家などの日本と同じ味にありつけるファストフードショップ,Baleno というユニクロ風の北京でもたくさんあったショップ,地下鉄の駅なども徒歩圏内ですので,非常に便利な場所でした.
南京路とは反対側のホテル裏手にはマッサージ屋やコンビニがたくさんあり,買い物にも困りません.北京は中心部も郊外もコンビニはあまりありませんでしたが,上海はコンビニの激戦区で,ファミリーマート・ローソンの他,地場の系列が複数あり,規模は小さいものの日本と同様の品揃えです.前回家族で行った北京のホテルは市街地からは外れており (地下鉄の環状線の外でしたので,東京で言えば練馬とか足立あたりの風情.今回は銀座とか新宿といった繁華街です) 不便だったのですが,今回はその点,何かと便利でした.昨年夏から中国全土でレジ袋の無料提供禁止が義務化されたそうで,買い物をすると最後に「レジ袋は要るか?」と訊かれます (たぶんそう言ってる (笑)).初めは意味が判らなかったり,あーまた忘れたよと毎回買っていた (店やたぶん大きさによって違いますが \0.2 (≒\3) 程度) のですが,後半はすかさず,要らんと言えるようになりました.まぁ,しょせん \3 ですから入れてもらってもよいんですけれど.
初日に行ったマッサージ屋はホテルから遠かったので,その後近辺の店へマッサージに妻と私で合計 3 回行きましたが,歩いて行ける距離にたくさんの店があってこれも便利.

中国に観光に行ってびっくりしたのは,店員が売り場で平然とご飯を食べていること.デパートの売り場でも,ショウケースの向こう側でむしゃむしゃお昼ご飯を食べているんです.まぁ,常識ってのは相対的なものであるのは判りますが,面子を重んじるという彼の国.その面子ってのも文化によって意味が違うんだなぁと実感します.
右の画像は,滞在 3 日目に杭州湾跨 (杭州湾海上大橋) を渡った後に昼食で寄った,嘉站 (嘉興駅) 前の食堂のレジ係のおねーさん.客の相手が終わるとさっと座ってその店で作っているラーメンを食べ始めたのが印象的で思わずスナイプ.この後,別のお客さんが来たらすくっと立ち,笑顔に戻ってまた接客していました.

今まで出張・観光でいずれも北京にしか行っておらず,今回初上海でしたが,ちょっと郊外に出るとこんな感じの住宅が多く立ち並んでいました.北京では少し市街地から離れてもアパート (マンション) しかなく,北京出身の中国人に訊いても「戸建ては農家だけ」だそうですが,上海では少し外れればふつうに一戸建てに住めるようです.
左の画像は,东海 (東海大橋) を渡った帰りに乗った,上海临港新城から龙阳路站 (龍陽路駅) へのバス,港快线 (龍港快線) で高速道路 (A2 路線) を走っているときに見た上市南区 (南匯区) 内の住宅地.こんな感じの派手な色合いの住宅が建ち並んでいて,3 階建ても結構あります.不思議なのはどれも (2 階建てか 3 階建てかという違いこそあれ) 断面が凸凹のない長方形をしていることと,どの家にも駐車場が見あたらないこと.あれだけのクルマ社会なのに,こういう戸建て住宅に 1 台もクルマが駐まっていないんです.嘉站へ行く列車の車窓から見えたこうした住宅地でもそうでした.いくら,1 家に 1 台しかクルマを持っていない家ばかりで,いずれも平日だったとはいえ,すべての家に 1 台もクルマが駐まっていないというのはおかしいです.何故なのでしょう...

初日は移動日で,結構朝早くからのスタートだったとはいえ,何せ空港内のホテルに泊まってからの出発だったため,ほとんどが飛行機に乗っているだけで全然疲れていませんから,私としては到着次第観光するつもりばりばりだったのに,子供が動きたがらなかったので,向こうで使うプリペイド式の携帯電話用の SIM を買うためホテルの近くをうろうろしていたら,こんな店を見つけました.そう,メイド喫茶です(^_^;  女僕と書いてメイドなんですね.「萌」というのをそのまま使っているのも笑えます.物価差がありますから,費用的には日本の 1/10 程度で入れるはずですのでよっぽど視察 :-) しようかと思ったのですが,やめときました.店内をちらと覗いたら,お客さん (若いにーちゃんたち) と Wii に興じてるようでした.いやー,何でもあるなー,中国.

北京では,やたらに知らない人同士,話をするなぁ (ちょっと判らないことがあると隣の人を捕まえてすぐに訊く) ということを感じましたが,上海ではさほどでもありませんでした.ただ今回,バスに乗ったときに知らない人から「このバスはどこ行き (どこ経由?) か」みたいなことをたぶん訊かれたのですが,こっちですらこれでいいのかと不安に思いつつ乗ってるのに知らねぇってば (笑).「不」(判らん) と答えてもまだ何か訊いてくる.そんなのを何回か繰り返してからはたと気付きました.ガイドブックに,客引きなどが寄って来たら「不」と言えと書いてあったのを鵜呑みにしていましたが,「判りません」と中国語で言っても,何かを尋ねられたときは,中国語が判らないのか,中国語は理解しているけれど答えが判らないのか曖昧なのかも知れません(^^;  今度からは「中国語が判らない」と答えることにしましょう...
で,それも典型例なのですが,こちらから問いかけたときも,こちらが単語だけでも中国語で言おうものなら,やたらに中国語でまくし立てて来ます.こっちはカタコトもいいところなんだから,身振りとか絵を描くとかしろよと思うんですが,それこそ不を連発してもダメ.最初から最後まで中国語です.ホテルとか空港以外でそれなりに英語を喋ってくれたのは,マッサージ屋まで乗ったタクシーの若い運転手だけでしたね... 日本で外国人から話し掛けられたら,「英語喋れないんだよなぁ」などと日本語でつぶやいても,伝わらないと判っている日本語で終始押し通すなんてことはしないと思うんですが,どうなんでしょう...
ちなみに私,どこにいても何故かよく道を訊かれます.おじさん・おばさんはもちろん,外国人にも.英語苦手なので困るんですけど... でもまさか,中国のバスの車内で訊かれるとは思いもしませんでした(~_~;  その彼はしばらくして諦めて,別の人に話し掛けて無視されてしました (笑).

 電車・列車・タクシー

北京に行ったときも完全なる個人手配旅行でしたから,万里の長城へどうやって行くかが問題でした.そのときも八达岭 (八達嶺) まで行く列車があるのは知っていたのですが,1 日 1 往復だけでしかも朝は 8:30 だか発という嫌がらせのようなダイヤで諦めました.そのため結局,白バスに乗るという得難い経験をしたのです.
(今調べたら,なんと动车组 (動車組,和諧号.新幹線型の電車です) が走っていて,2 時間毎の常識的なダイヤで 6 往復に増えていました(*゚ー゚)))
上海でも,地下鉄は日本ほどではありませんがたくさんの路線が走っていますし,気軽に乗れます.2 年前の北京には存在しなかった切符の自動販売機もあり,スムースに乗れます.
地下鉄 (左上) と上磁浮列 (リニアモーターカー) の切符 (左下),地下鉄やタクシー,バスなどに乗れる Suica ライクなプリペイドカード,上公共交通 (右上),そして高速道路の通行券 (右下) はいずれもこんな感じのプラスチックの磁気券.使い捨てじゃないんですね,エコです :-)
でも,ご覧のようにきたねーです (笑).それに,どこ行きの切符なのか,まったく判りませんし.

ちなみに,市街を走る路線バスでも日本同様の使い方で上公共交通が使えるようです.今回郊外で乗った 2 本のバスのうち,东海を往復する洋山专线 (洋山専線) のバスはさすがに無理でしたが,龙阳口站行きの高速 (?) バス,港快线では,切符売りのおばちゃんがハンディターミナルを持っていて,カードでの支払いが可能でした.カードで払っても,切符をきちんともぎって渡してくれました.いやぁ,中国でそんなものが存在するなんて正直びっくり.
でもこのおばちゃん,何を思ったか 3 枚も切符をくれました.子供は場所 (乗り物) によるようですが,年齢ではなく身長 120cm までは無料 (自己申告制ではなく,動かぬ証拠をクライテリアにするってところが,国民性をよく表しているような (笑)).ですから子供は無料で,私だけのはずなんですけど,何といい加減な... 心配になって,バスを降りてから,地下鉄の駅でカード履歴を確認したところ,1 名分しか引き落とされていなかったので安心しました (苦笑).

また,タクシーのカードリーダーは左の画像で判るでしょうか,こんなところに付いています.そう,メーター (空車表示) の裏です.空車のときはこれを立てておくと,空という緑色の表示が外から見えるようになります.乗車したらこれをぱたんと倒してメーター積算開始で,そのとき上になる部分にカードリーダーが入っているという訳です.結構考えています.
今回初めてタクシーに乗ったとき,どこにもカードリーダーらしきものが見あたらなかったので,一部の車両だけで導入されているのかと思っていたのですが,試しにカードを出してみたらすんなり受け取ってくれて,そんなところで「ぴっ」とされてびっくりしたという次第 :-)
タクシーの初乗りは上海市内は \11 (≒\150),嘉市では \7 でした.北京同様,助手席に乗っている人もいますが,観察した範囲では半々くらい.2 年前の北京では圧倒的に助手席でした.この違いは土地柄なのか,2 年の間に変容したのかは判りません.
車両はすべてフォルクスワーゲンサンタナ.それ以外は見ませんでした.サスが硬くて (単にヘタっているだけ?) どれも乗り心地が悪く,北京でよくみかけた北京現代のタクシーはよかったなぁと思うことしきり.また,真冬なのに暖房を付けていないばかりか,窓まで開けて走っていることも多数...

さて列車に話を戻します.客を拒むかのようなそうしたダイヤなど,列車は今回も結構難所でした.基本的に全車指定席なので,限られた人数しか乗れません.無茶苦茶かつまばらなダイヤがそれに輪をかけています.市街地にある取次所でも切符は買えるそうなので,事前に切符を買っておくのが無難でしょうね.でも,雨だったらやめとか,今日は疲れたのでやっぱり次の日にしよう,といった観光目的ではそうも行かない訳で... 私の場合,この時点でハードルかなり高し.今回,往路の切符はは無事買えましたが,ただでさえ 3 時間待ちだったのに,もし次の電車が取れなかったらと思うとぞっとします...
ちなみに,上南站で四苦八苦しながら切符を買っていたら (でも,帰りの嘉站も含め,窓口の係員は親切でした.言葉が出来ないと見るや,端末のディスプレイをこちらからも見えるように向けて,筆談も交え,逐一指さしながらこれか? これか? と確認しながら発券してくれました.中国でのこうした公共機関の係員のイメージだと,「言葉が出来ないならそんな面倒な奴には売らないよ」と邪魔者扱いされるかと思っていたので意外でした),つかつかと寄って来た若いねーちゃんが「杭州まで行きたいけど切符がない.もし持っていたら売ってくれないか」と聞いて来ました.英語で訊いてくるならともかく,片言の中国語で苦労してやり取りしている外人の家族連れに中国語でそう言うことを話し掛けて来るのもどうかと思いますが (笑),そうしたくなるくらいに現地人にとっても切符の入手には苦労するのでしょう.

列車の乗り降りも特殊 (というか,知らないんですがヨーロッパなどでもこんな感じ?).まず,上南站は駅の中でしたが,たいていはメインの駅舎とは別にある售票 (切符センター) で切符を買います.上站は外国人専用のセンターもある模様.また,窓口は一般の電車,新幹線,払い戻し窓口に分かれていて,それぞれのものしか扱っていないようです.退票 (払い戻し) 手数料は 20% だそうな.ちなみに,列車は全席指定のためか,子供でも料金が必要 (半額) です.
售票で切符を買ったら駅構内へ.空港よろしく X 線のチェックがあります.その後,北京站には改札はなく,ホームの上まで行けましたが,上海南站は改札があり,入鋏してもらって中へ.そこに待合室があるので (軟座 (軟席?) や,全席軟座扱いの动车组には専用待合室がありますのでそちらで) 改札開始まで待つことになります.待合室と駅の外へは切符を見せれば出入り自由でした.
改札開始は発車のどれくらい前から始まるのか判りませんが,発車 5 分前で締め切り.ホームへ降りるときに切符を見せてチェックされます.そして,ホームに停まっている各車両の前に立っている係員に再び切符を見せて (これで合計 3 回目.中国は,雇用確保のためかと思うくらいにこうした人力での業務が多いです.例えば地下鉄の改札が自動改札になったように,今後技術の導入に伴いどんどん無人化が進むはずですが,そのとき雇用は大丈夫なのか,余計な心配をしたくなるほどにあちこちに特に公共機関系の仕事には人が多いです.警察なんかも日本に較べるとはるかにたくさん町にいるし),当該の車両へ乗り込んでやっと着席です.どこぞで,「硬座は無法地帯なので,日本人が乗るなんて無謀な行為.軟座なら,中国人でも一定の生活レベルにある人しか乗れないし,外国人も多いので心配ないから,軟座ににすべき」という話も読んだのですが,少なくとも昼間の短距離利用ではまったく没问题でしたけどね.硬座はリクライニングせず,3+2 列のちょっと狭いシートでした.その名のとおり,木で出来たベンチみたいな座席かと心配していたのですがそれは杞憂.日本で走っている郊外型のボックスシート車両より座り心地はよいくらいです.軟座は 2+2 列でリクライニングするようです.
座席は車両番号と座席番号で指定されています.日本のように車両番号・列・位置方式ではないので,54 番とかと言われてもそれがどのあたりなのか,窓側なのか通路側なのか判らないのが不便です.彼らは何も疑問に思わないのでしょうか...
列車は,車両間の移動が出来ないように,鍵がかけられていました (地下鉄はもちろん,动车组と上磁浮列は移動自由でした).ただし,帰りに嘉站から乗ったときは,始発ではないためか,あるいは車両間の移動が出来る动车组だからか,車両毎の係員はいませんでした.

車内販売が結構頻繁に来ます.弁当が \20 (≒\270) だったかな.それ以外にも飲み物や果物なども売ってました.
駅に着いて列車を降りると,案内に従って進むと出站口 (降車専用出口) があります.嘉站のような地方駅は日本とさほど変わらない感じでしたが,上海站は明らかに乗車ルートとは分離されており,専用の通路を通って駅の外へ出ます.だから,乗車するとき以外はホームへの入口を閉めておけるんですね,なるほど.でも,乗り換えってどうやるんでしょうね... また外からぐるっと回るのかな?  嘉站では切符を回収されてしまいましたが,上站では何故か素通りさせてくれました.

という訳で,切符を買う難しさといい,乗り方・降り方といい,列車はまるで飛行機です.彼の地では列車はまだ特別な乗り物なんだなぁと感じます.

 両替をどうする?

自分の口座から現地通貨で引き出せるサービスをしている銀行に口座を持っているので,今まで北京に行ったときは,ふだん使っているキャッシュカードを使って ATM から引き出したり,持って行った日本円をホテルで両替したりしていました.空港の銀行での両替は明らかにレートが悪いので (特に日本国内) 使う気はゼロ.しかし,前者はよくよく調べてみると,4% もの手数料が発生していたので,例えば現在の 1 RMB=13.5 JPD 程度のレートで 1,000 元 (≒\13,500) を引き出すと,\540 もの手数料となってしまい,レートも 1 RMB=14.0 RMB 程度に悪化します.これなら,レートでは多少不利なホテルでの両替のほうが実はよっぽどましでした(;_;v
今回は出来るだけ安くということで,クレジットカードの現地キャッシングを使ってみました.PLUS ロゴ (もしくは国際提携 VISA ブランドのロゴ.Master 提携の場合は Cirrus です) のある ATM であれば,100・200・500・1,000 元といった決まった単位でしか引き出せないのが不便ではありますが,簡単に引き出すことが出来ます.ATM も街中にうじゃうじゃありますので問題なし.24 時間使えるものも多いです.
これまでは,同じ職場にいる中国人の同僚から数百元借りて中国へ行き,向こうにいる間に同じ金額を調達して帰国後に帰すということをしていたのですが,だいぶ慣れて来たし,その同僚が異動して別の職場になってしまったこともあって,今回は前回の余りの数十元だけを持って中国へ行きました.このため,到着直後に元を調達する必要があります.
(虹橋国際空港) に到着して,あらかじめ調べておいた ATM に行ったら平然と "Out of service" の表示... (-_-;  タクシー代がいくらかかるか判らないのでこりゃまずいぞと思ったものの,空港内には別の場所にも ATM があって,問題なく引き出せました.
キャッシングの利息を抑えるためと,中国元は帰国時に日本円に戻すのに制限がある (両替した金額の半分まで.また,両替したときの明細書が必要) と以前聞いていたので,500 元とか 1,000 元ずつちまちまと引き出していたのですが,そのせいで嘉站では PLUS 対応 ATM を探すのに 30 分以上苦労することになってしまいました(^_^;
ちなみに,私の使っているクレジットカードでは,海外のキャッシングでも利用後 2,3 日のうちには Web 上で履歴を確認出来るようになりました.Web 上でリボ払いに変更し,コンビニの ATM から返済することで利用日数を大幅に圧縮することが出来ます (リボ払いでないと ATM からの任意返済が出来ない).ただし,コンビニなどの提携 ATM では硬貨が使えないので,\1,000 未満はリボ払いのままで 1 か月程度の利用期間となってしまうのがちょっとすっきりしないところです.それでも,現地で結局 \3,000 引き出して,毎回違うももののレートは概ね 1 RMB=13.3 JPD 程度で合計 \39,872 となりました.以前の 1 RMB=15 JPD くらいで固定だった元は一応変動相場制になって高くなっていましたが,それを超える円高で,2 年前の旅行のときより少しお得なレートになっていますね.このまま 1 回払いで返すと利率は年 17.94% で利息は \559 になったようですが,帰国翌日に \39,000 返済したので,それまでの利息と端数の \872 の約 1 か月分の利息を合わせ,利息は \101 で済むようです.今までやっていたように,自分の銀行口座からキャッシュカードで引き出していたら \1,500 以上の手数料だった訳で,節約出来ました.ATM での返済をせずふつうに 1 回払いで返しても圧倒的にお得ですね.キャッシングは露骨に (?) 借金ですから,今まで避けていたのですが,海外の現地通貨調達のためには次回からも積極的に使うでしょう :-)

中国では,不思議といわゆる「ピン札」を手にする機会が多い気がします.100 元札は両替して入手するので当然と言えば当然ですが,それ以外のお札もピン札が結構お釣りで回って来ます.ただし,小額の 1 元・5 元といった札は超汚いのを渡されることがありますが (特にタクシーが選りすぐって(-_- 汚いのを渡して来る気がします.例えば 60 元の釣りで,大量に 50 元札を持っているのに,手持ちの札を全部 (?) 確認して,20 元札 2 枚と 10 元札,5 元札 2 枚なんて返し方をされることもあります.向こうで 1 分を急ぐという状況はありませんが,その無意味な行動に「いいからそこに見えるきれいな 50 元札をまず寄こせ」と何度言いたくなったことか... (でもそれを中国語で言えない (苦笑))).
前回は頻繁に見た毛沢東が描かれたのではない旧 1 元札や,2 元札,5 角 (0.5 元) 札は今回,一度も見なかった気がします.前に受け取ったときに残しておけばよかったかな.上の画像はそうして釣りとしてもらった各紙幣の新札.これ以外に毛沢東デザインの紙幣には 50 元札がありますが,今回は新札には巡り会わず.硬貨にはこれ以外に 5 分・2 分・1 分 (1 分は 10 角) があるようですが,見たことすらありません.今回初めて,ホテルでの支払い時に上記の \0.25 の電話料金により 5 分という分単位の請求が発生しましたが,カード払いなので 5 分通貨にはお目にかかれず...
前回は 100 元札を出すと露骨に嫌な顔をされたり,裏返したり透かしたり折ったり弾いたりしてしつこく確認されましたが,今回はどこでも比較的すんなり受け取ってくれていました.……が,帰国直後に HD90 から始まる番号の,精巧な偽札が出回っているとのニュースが飛び込んで来ましたね.春節の帰省ラッシュで混雑している今,上海ではみんなでまたしつこく 100 元札を確認しているかも知れません.

さて,お金の話をしたところで思い出しましたので,長くなりましたが最後に領収書の話を少し.
初めて中国に行ったのは出張でのことだったので,当然,タクシー等での移動はもちろん,会社に経費請求出来る食事代にも領収書が必要です.このため,票という単語を同僚の中国人に教えてもらって,この発音だけは完璧に出来るように練習しました :-)  そのせいもあるし,後の自分の記録のためにもレシート・領収書はもらうようにしているのですが,中国ではタクシー以外,領収書は少し変です.
まず,滅多に手書きの領収書は出て来ません.また,政府 (自治体) 発行の領収書を渡されます.さらには,払った金額と必ずしも一致していません(;´Д`)
一番最後のは,余分にもらえるのならいいけれど,例えば 32.5 元の食事代なのに,32 元分の領収書しか出さないとか,ヘタすると 30 元しか寄越さないとかがあって,特に出張精算のときは困るんですよね... また,レシートをそのままくれればいいのに,領収書と言うとレシートはくれません.私の場合,あれはいくらだったとかと後で思い出すためにもらうので,明細が判らないと困るのです.右上の画像は吉野家でもらったものですが,珍しくレシートと領収書とを両方くれました.金額も 20+2 元で一致しています.
これでようやく気が付きました.中国人から,タクシーを降りるときには「票」と言えと教えられたとおりにそう言って来ましたが,票 (発票) というのはあくまでも領収書のことで,日本と同じく,レシートとは当然違うんです.つまり,日本の吉野家やマックで「領収書くれ」と言っているのと同じ(^_^;
(考えてみれば,タクシーを降りるときに「票」とだけ言えと教えるのもずいぶん乱暴な話です.日本語なら「領収書!」と叫んでいるようなものですからね... 領収書くださいのふつうの言い方はどうなのか知りませんが,「我要票」で今のところ通じていますが)
で,その領収書は,中国では政府が発行する領収書をあらかじめ買っておくか,政府指定の機械でしか打ち出せないようなのです.あらかじめ買う領収書は定額小為替のような感じで一定金額に分かれており,それを組み合わせて寄越します.このため,端数は出してくれなかったり,適切な額の領収書切れで出せないといいうことがある模様 (たまに政府指定の用紙と思われるのに手書きしたのをくれますが,それが何故可能なのかは不明).
私は別に「領収書」が必要ではないので (出張のときもレシートで構わない),レシートくれ,と言えばいいのですね.タクシーメーターはたまたま,日本同様,公的な機械なので,票でよいのですが,それを街中でも使ってしまうのが恐らくそもそもおかしいのでした... マックでは,支払いを済ませて店内で食べていると,10 分近く後に領収書を持って来てくれたこともありました.そんなに時間かかっていたら,食べ終わっていなくなってしまっていたかもしれないでしょうに...
どこででも空気を読まずに領収書を要求していた私は,たぶん,今まで嫌な外国人だったことでしょう(^^; (もちろん,タバコ屋のような街中の個人商店では要求したことはありませんけど)
レシートを翻訳すると YAHOO! 翻訳では収据となりますので,今度からはこれを言えばいいのかな.
ちなみに,客が領収書をいつも請求して店の脱税を防ごうと,領収書にはスクラッチくじ (コインでこすると当たり外れが判る,あれ) が付いていて,当たればそのお店でキャッシュバックがあるようです.北京ではタクシーの領収書にも全部スクラッチが付いていましたが,上海や嘉興のにはほとんど付いていませんね.吉野家でもらったこの領収書に 1 枚だけ付いていました.今調べたら,当選金はそのお店で簡単にもらえるようなので,当たっていたら損したなぁと削ってみましたが,「謝謝」で無事 (?) 外れでした :-)


という訳で今回はみごとに,世界第二位の長さの杭州湾跨,そして同第三位の东海を渡るためだけに行ったような上海旅行でした.ま,目的どおりとも言いますが(^^;  そう言えば,入社したときの同期になんと,上海雑伎団の座長の息子という中国人がいたので,彼が数年で転職してしまって音信不通にならなければ絶対紹介してもらったのになー.なので (?) 今回は雑技鑑賞もなく,単なる年末年始の気分転換・休養となりました.日本では滅多にやらないマッサージに妻・私ともに 2 回ずつお安く通いましたし,それなりに楽しみましたけれど.また行って,今回しなかったデパート巡りとか,郊外にあるらしいアウトレットモールでの買い物とかをしたいところです :-)


なお,総集編といいながら(^^;  上海で使った携帯電話については,項を改めて後ほど書きたいと思います.

この項の見出しで使っている五星紅旗は National flag & Road sign MT からいただきました.謝謝.
2009年01月02日
本日は上海最終日.帰国は午後イチの便だったので,11:00 にホテルを出れば多分楽勝ということで,朝一番で豫園へ.タクシーで豫園に着いたら目の前にマクドナルドがあったので,上海で 3 回目の(^_^; 朝マック.32 元 (\450).豫園の入場料は大人 30 元・子供 10 元で合計 70 元 (\1,000).
朝早いというのに,うじゃうじゃ観光客がいました.半分くらいが日本人かな.ツアーで来ている人も多く,ツアコンが説明しているのは判りますが,明らかに家族や連れだけのグループでもガイドが一緒の人ばかりでした.あのガイドってどこで頼んでるんだろう... こちらはチェックアウトの時間が気になりますので,ガイドの説明を聞いているのも無駄なので,観たいところをつまみ食い.

そこからいったんホテルへ戻って,チェックアウト.私の拙い英語力でも何の問題もなし.とゆーか,ほとんどしゃべることなんてないんですけど :-)  今回は結局,ホテルでは一度も食事をしませんでしたし,ホテルのフロントで何か話をするということはほとんどありませんでした.ホテルの人と話をしたのは,チェックインして部屋に入った直後,部屋にあった金庫を子供が勝手にいじってしまって何番か判らない番号でロックしやがった(-_-; ので開けに来てもらったのと,プールがあるはずなので,子供を連れて行っても大丈夫かと尋ねたときくらいでしょうか.プールは室内なのに冬期はやってない (聞いてねーよ!) とのことで何のために水着持って行ったのか判らずじまい(;´Д`)
ホテルからタクシー 20 分弱で虹橋空港へ.料金の 44 元を上公共交通 (上海公共交通カード) で払おうとしたら運ちゃんが「済みません,現金での支払いにしちゃいました.申し訳ない」とな :-(
この上公共交通,タクシーでの支払い時に,運転手が現金・カード使用のどちらかを選択する仕組みになっているので,精算のときには早めに見せないと使えなくなってしまうことがあるというのは知っていました.でも,停まった途端に勝手に現金で精算開始っておかしいだろ,それ(-_-;  ホテルから乗って空港に行く外人がカード使うとは思ってなかったんでしょうが,お粗末です...
ゴネてもどうにかなるもんじゃなさそうなので,仕方なく現金で支払い.てか,現地通貨なんてもう持ってない可能性もあったけれど,空港で適当にお土産を買って消費してしまおうと思っていた元がまだ残っててよかったです... カードはどうせ空港でも解約出来ると思うし,まぁいいか.

チェックイン後は時間もあるので,Information counter のおねーさんに,どこで上公共交通の退 (日本語だと解約でいいのかな.ATM に入れたクレジットカードやキャッシュカードを取り出すときや,上公共交通の残高確認や充値 (チャージ) 出来る機械に入れたカードを取り出すときも "退" なので,これらのときは明らかに解約じゃなくて返却だと思いますが) 出来るか尋ねると,国内線ターミナル側 1 階にあるスーパーでなら出来るはずと教えてもらい行ってみる.さすが空港のカウンター,おねーさんの英語は澱みありませんでした.また,「売店では英語が多分通じないから」と,わざわざ "退" とメモに書いて,それを見せるようにと渡してくれました.ま,退くらい私でも書けますけど,うれしい配慮です.
行ってみると,確かに売店に上公共交通の案内も出ていた.……が,おねーさんに書いてもらったメモを見せると,売店のおばちゃんが残高確認して残り 54 元であることを見た後,「充値されているのが多過ぎてここでは退卡出来ない」と言っている感じ.念のため言っていることを書いてもらうとそんな雰囲気の文字が並んでる.どうやら 10 元以下じゃないとここでは (?) 退出来ないらしい... 国際線ロビーに戻ったら,先ほどのおねーさんがちょうど歩いていたので,売店のおばちゃんに書いてもらったメモを見せて,「チャージが多過ぎるからダメって言われたっぽいんだけど,そういうこと?」と訊いたらその通りみたいね... の返事.うー,59 元のチャージ+20 元のデポジットが帰って来るはずだったのに.というか,さっきのタクシーで 44 元払ってればぴったりだったんじゃん?
このカード,2 年間は何もせずに使えるし,その後も窓口でロックを外してさえもらえば使えるようなので,次回来たときに使うことにしますか...
(その後調べたら,10 元を超える払い戻しの場合は 10% の手数料がかかるようです.その説明をしたくなくて解約を渋ったか,単なる代理店なので手数料を受け取れず,解約出来なかったかなのでしょうね)

てな訳で,がらがらな羽田便に乗って帰国.2 時間しかないフライトで,しかも水平飛行に入るまでは映画は観られなかったり,途中機内アナウンスがあると中断されるのに 131 分の "イキガミ" を途中何か所かすっ飛ばしながら鑑賞.それでも終わらず,羽田のスポットに到着してからも何分か観ていたのですが(^^;  ほかのお客さんもあらかた降りてしまってしぶしぶ立ち上がりました... くそー,機内に入った直後から観られていれば余裕だったのになぁ.


ところで,いつも使っていた民間駐車場ではなく,羽田空港の駐車場に今回は駐めました.今回初めて (それもたまたま) 知ったのですが,国際線利用者は 1 日あたり \1,000 という超お安いお値段で駐車場を使えるんです.指定されたいくつかの駐車場だけのサービスですが,航空券・パスポート・駐車券をカウンターで提示すると,サービス券がもらえるという仕組み.
あらかじめ電話して訊いたところ,国際線ターミナルに一番近い P5 は年末は既に満車状態がほぼ続いているとのことでしたが,私が駐めた 27 日の夜はちょうど 2 台分だけスペースが空いていました.サービス券をもらいにいったんターミナルのカウンターまで行き,駐車場に戻って来たときには既に満車.私が出庫するときも満車でした.P5 からは徒歩で 1,2 分で国際線ターミナルですから,荷物満載でも何の問題もありませんので,今回は非常にラッキーでした.冒頭の画像は,出国手続き後の国際線待合室から望む第 5 駐車場に駐めた我が AXELA (左下).
地方空港もかなりの数行っていますが,ターミナルの真ん前に駐められる駐車場ってほかにはあまりない気がします (石垣空港もいい感じかな).
羽田は,来年には新国際線ターミナルが出来て,今よりずっと海側に移転するそうですので,この便利さを味わえるのもあと 1,2 年だけのようですが...

という訳で,首都高経由で 1 時間半ほどで無事帰宅.上海旅行も終わってしましました... (あと何日かで社会復帰出来るのかしらん?)
2008年12月31日
さて,今回の旅行は例によって貯まったマイルでゲットした航空券ゆえ,無銭搭乗... といきたいところですが,燃油サーチャージがかなりかかってちょっとげんなり.でも,滞在中の費用は国内よりずっと安いですし,中国では新年は 2 月の春節で祝うので年末年始も通常料金かむしろオフシーズンですから,安く旅行出来るということで中国にしました.北京にももうちょっと行きたい場所があるのですが,今回は 3 つほど目的があって上海を選びました.まずひとつめは,最近苦労している年賀状の素材となる写真撮影.有名な上海の夜景を,年明けに撮ることで来年の年賀状は苦労しないじゃん? というのがひとつめ.
ふたつめは,世界で 2 番目に長い橋である,浙江省嘉興市の杭州湾跨 (杭州湾海上大橋) を渡ってビデオ撮影すること.これは,妻にぶーたれられながらも (苦笑) 昨日達成しました.
みっつめは... 东海 (東海大橋) を渡ること.なんと,実は世界で 3 番目に長い橋も,杭州湾海上大橋のすぐ近くの上海市にあるんです.それが东海.杭州湾跨の位置を確認したり,上海市からのアクセスを検討しているとき,Google Earth か何かでふと,杭州湾跨のすぐ近く,それも上海市街地からすぐ近くにこの东海があることを発見したのです.Wikipedia で調べるとなんとそれは世界 3 番目に長い橋でした.世界の 2 番目・3 番目が,上海市街からの日帰り圏内に揃っているなんて... こりゃ行くしかないでしょ!

という訳でやって来た上海.本日も好天.昨日よりいい天気かも.今日は东海へ行きます.上海 4 日目でだいぶ慣れて来たので,つきあい切れねぇーよと言っている妻は置いて,子供とふたりで出かけました (妻は博物館ほか市街地めぐりだそうで).まずは先日のとは違う,地下鉄駅近くにあるマックで朝食.今度は学習して,セットと単品を頼みました.が,子供用にもセットを頼んだら,なぜかこの店では飲み物にはミルクがないという返事(;´Д`)  仕方ないのでとりあえず (小さそうな,かつ,もしかしたら子供でも飲みそうな) ミルクティーに (てか,このミルクティーを作ってる牛乳を出してくれという感じです).こんなこともあろうかと,ホテルから持って来た飲み物を子供には飲ませて一件落着.もう気分はすっかり中国人ですから,持ち込みは気にしません :-)
で,やっぱり今回もミルクティーは口を付けずに捨てるハメになりました... 2 人分で 48 元 (≒\700).
その後地下鉄に乗って龙阳路站 (龍陽路駅) まで 4 元.そこから,一応これも今回の目的のうちに入るリニアモーターカー,上磁浮列 (上海トランスラピッド) へ乗り換え.3+2 列シートの普通席 50 元 (≒\700).VIP 席は 2+2 列シートでゆったりしていますが,わずか 8 分の乗車時間で,倍の 100 元ですからとてもじゃないけれどここじゃ 1 等になんか乗る気はありません :-)
(そういえば,出札窓口で 1 等にするか 2 等にするかなんて訊かれもしませんでしたけど)
120cm 以下の子供は無料ということでよゆーでクリア.ホームに上がったら既にリニアモーターカーはホームに入っており,乗り込んだらすぐに発車でした.車内はがらがらでした.最高速度は 430km.はえーです.途中,すれ違いがありましたが風圧にはびっくりしました.
あっという間に浦 (浦東国際空港) 到着.ここから,东海方面へ行く机线 (空港8系統) という路線バスもあるのですが,2 時間ごとに 1 本しかなく,今は 10:00 過ぎで前の便が出たばかりの可能性が高いので素直にタクシーに乗り換え.運ちゃんにあらかじめ今回も用意した,「東海大橋に行きたい」「臨港新城の東海大橋行きのバス停に行きたい」というメモを見せると,一応判ってくれたようですが,中国語は通じたがバス停がどこかは判っていない様子.しかも,空港からいったん出て,そこでナビをセットしてから,無駄に一周して方向転換してるし.あんた,ふだん上海市内ばっかに行ってて,东海方面に行ったことないでしょ... :-(
ナビをセットしているとき,心配そうにのぞき込んだら,「没題 (大丈夫だよ)」と言ってましたが,明らかに問題ありそうな... まぁいいか.

上海市内で買ったばかりの「上城区 2008 版交通」では,浦東国際空港から南へは高速道路はつながっていませんでしたが,実はそのまま既に南下出来る道路が出来ていて,东海近くまではほぼ一直線.40 分ほどかけてがらがらの高速道路をひた走ります.
海临港新城地域に着いたものの,バス停が判らないようです.あちこちぐるぐる.警備員がいると聞く.横断歩道を渡っている知らない人に訊く.進入禁止だと怒鳴る警備員に尋ねる.やっと判りました(;´Д`)  深水港商广というのが正しいバス停の名前だったようで,ようやく到着.メーター 181 元+途中の高速代 20 元で合計 201 元 (\3,000) ですけど,どー考えても,頼んでもない最初の空港一週と,最後の 160 元超えてからの港新城地区内ドライブは余計だろ... と値切りたいのですが,中国語じゃ無理だしあきらめ.まぁ,後々考えてみると,「お台場」とだけ指示して,とあるバス停にピンポイントで行けと言っていたようなものですから,値切るような場面じゃなかったかも知れませんね.ここが港新城だよと適当なところで放り投げられていたら,何もない臨港地帯ですから,真面目な話,生命の危機すらあったかも知れませんし... (このため,今回の旅行では携帯電話を用意しました)
しかし,昨日乗ったタクシーは往復 2 時間ちょっと,それもかなりの部分を 100km/h で走りまくりで 530 元だったのに,今日のは実質 40 分ほどなのに 180 元とは,やはり上海のタクシーは単価が高いようです.

で,その先どうすればよいのかよく判らないので,お昼休み中らしくなのかどうか判りませんが楽しそうにおしゃべりに興じているいかにもスタッフらしいおばちゃんたちのたまり場に割り込んで,东海へのバスはどれかと訊いたら無事見つかりました.その洋山专线 (洋山専線) というバスに適当に乗り込んで待っていると先ほどのおばちゃんが切符を売りに来て 12 元を徴収されます.これは片道か往復かと尋ねたら片道とのこと.この东海は洋山深水港区という,海上にあるコンテナ基地へのアクセス道路で,トレーラー類 (とこのバス) 以外は通行禁止のはず.片道切符売ってどうすんのかと思いましたが... このような訳なので,东海への往復はタクシーを今回は使わず,バス停まで乗り付けたという次第.たとえタクシーは通行可能だとしても,橋の往復 60km に加えて浦東空港までの帰路も乗ったら,600 元くらいになって高過ぎて払う気にはなりませんでしたが :-)

さて,今日はバスで通過する世界第 3 番目の橋.昨日より少し天気がよいのと,高い視線が確保出来るバスということで,杭州湾跨より楽しめました.つーか,今日はビデオ撮影することは端からあきらめていましたが,バスの運ちゃんに頼めば,あのだだっ広いダッシュボード?には余裕でビデオを設置出来たかも知れませんね... 職業運転手たる路線バスの運ちゃんがそんなこと許可してくれるかどうかは微妙ですが(^^;
車内は,いかにも港湾労働者という感じのオヤジ群 90%,残りの 5% がオタクな趣味の持ち主という感じの観光客の若者.そして残り 5% が我われ親子です (笑).

大型タンカーを通すための斜張橋でところどころアップダウンをしながら,80km/h の制限速度前後で 20 分ほど走ります.あれれ? ごくわずかですが,明らかに一般車両も走ってます.うーむ,一般車通行止めと聞いたんだがなぁ.それとも,港湾地区にある会社のお偉いさんとか,お役人とかなのかなぁ.
などと思っていると,東京ディズニーランドのスプラッシュマウンテンかよという感じの岩山が見えて来て,荒涼とした洋山深水港到着.ここは小さな島の間を埋め立てて作ったそうです.まず,島の右にちょっと回って恐らくここが洋山客运码头 (洋山客運埠頭) バス停.ここで数人下車.そこして先ほどの東海大橋の延長線上の道に戻ってすぐ今度は島の左へ曲がり,終点の洋山港公安分局バス停へ 12:20 ごろに到着.
このバスの折り返しの時間を確認したかったので,次のバスの始発となるこのバスに乗り込んで来た客に切符を売るおばちゃんと,運転手とに「次のバスは何時何分発か?」と訊いたら 13:00 との返事.それまでそこら辺を見て来いと言ってる.なるほど,40 分待って折り返すのね.子供が "今度は一番前に座る" というので (私も写真を撮る都合で同感),荷物を一番前の席に移動し,ここに置いておいて見て来てよいかと言うとダメだそうな.なんでだ? 次は 13:00 なんだよね? そうだ.じゃあ荷物をここに置いたまま見に行って来る.ダメ.というループを 3 回くらい繰り返して,あきらめて荷物を持って外へ.
すると,ぶおーんとバスは出て行った... (;´Д`)  中国の皆さん,それじゃ「次の次のバス」が 13:00 なんじゃ...

という訳で,何もないコンテナ基地に置き去りにされてしまいました(´・ω・`)
しゃーないので,その辺りを散歩.風がびゅんびゅん吹いていて寒い... そりゃ,陸から 30km 離れた海の真ん中だし.空港で行ったばかりだったけれどまたトイレに行きたくなったので,何とかサービスセンターというところに入ってトイレを貸してくれと頼むと「没有」と即答されてしまう.……が,「あぁ子供がトイレなのね.じゃーこっちだよ,付いて来て」てな具合で使わせてもらう.さすが小皇帝.こういうとき,子供を連れていると便利です(^^;
その奥に,「洋山深水港光游区」という場所がありました.どうやら,先ほどから見えている岩山にある遊歩道らしきものはここから入るようです.万里の長城を意識して作ったとしか思えない遊歩道 (というか,かなりの部分が階段ですよ) が延々続いています.この,これ何の罰ゲーム?のような「観光遊覧区」,誰が行くのか意味不明ですね...
ちなみにここ,ゲートがある以上有料だとは思っていましたが,調べてみると入場料は 30 元 (\450) もします(;´Д`)

その手前には「収」と書かれた駐車場,すなわち有料駐車場もありました (ちなみに収の反対は免).どこをどう見ても一般車としか見えない車 (というか,さっきファミリーが降りて来たし) が 2 台駐まっていますが,街中だと収駐車場の中には必ずいる係員もいません.そりゃそうだよねぇ...
でも,この収駐車場があるということはやはり自家用車でもここに来れるのでしょうか.ま,上記のように (特に上海市内の) タクシーでここまで来る気にはなれませんけれど :-)

そんな適当な観光?をして 30 分ほどして戻って来たら,どこから現れたのか数人の観光客らしき若者が (多分さっきの人たちに加えて別の人も).しばらくするとバス到着.乗り込むと,一番前の席にはオヤジが座っていて降りそうにありません(´・ω・`)  どうやらこのバスは折り返し運転ではなく,帰りはこのバス停から直行なので,きっと先ほどの洋山客运码头で乗ったのでしょうね.まぁしゃーない.2 番目の列に座ります.あらかた乗り終わると先ほどのおばちゃんが切符を売りに来ますので,また 12 元の支払い.
すると,まだ 12:50 だというのに発車.っておい,13:00 って言ってたじゃないかっ!  何もすることがなかったし,たまたま 15 分前にはバス停に戻って来ていたからよかったものの,危うく置いて行かれるところでした... そうしたら恐らくさらに 30 分「観光」タイム.危ないところでした(;´Д`)
(もしかすると,切符売りのおばちゃんが覚えていてくれて,私たちが戻って来ていなければ定刻まで待ったのかも知れませんが...)

当然ながら帰りも行きと同じ光景が,左右違うだけで続きます.同じく 20 分ほどで向こう岸に,さらに 10 分弱かけてバス停まで.これで东海往復塗りつぶし完了です(^^)

さて,ここからどうにかして空港なり,先ほどリニアモーターカーに乗った龙阳口站なりに戻らなければいけません.事前調査では,ここと市街地とは上記の机线か,龙阳口站とを結ぶバス路線しか公共交通手段はないようです.もちろん,タクシーという手もありますが,まったく見あたらず.というか,さっきのタクシーでこの辺りをうろうろしたときにもタクシーはおらず,迷って路肩に停めている私が乗ったタクシーめがけて何人かダッシュして来てがっかり... なんてことがありましたから,タクシーを拾うのは絶望的でしょう.
などと思っていたら,白タク登場.相変わらず怪しいお国,中国です.無視無視.それでもうるさいので「不要!」と叫ぶと消えました.その直後に今度は白タクならぬバイクに乗ったオヤジが... 白バイ? (違
そいつにも「ぷーやぉ」連射で掃討.……した途端,さっきの白タクがまた来ました(;´Д`)  けーべつなまなざしを投げて無視しているとまた消えて行きました...

運転手がいるバス (客も何人か乗っている) を見つけたので,「これはどこ行き?」と尋ねたけど意味が判らない様子.目的地は洋山深水港区かと訊くと違うと言う.ではどこだというと「ここだ」という答え.「目的地」「このバス」「どこへ行きますか?」という組み合わせを連発してるんだから,それくらい読んでくれればいいのになぁ... 後で考えたら,もしかして近くを回る循環バス?
などと苦労していると (バス停にきちんと時刻表が掲示されていれば何の苦労もないのですが,どこも表示されているのは始バスと終バスの時間だけ... ま,時刻表なんて掲げても,そもそも守る気ないから意味ないのかも知れませんが),龙阳口站行きバス,港快线 (龍港快線) 登場! 助かりました... 早速乗り込む.切符売りは特に来ずそのまま出発.上海海事大学だかのバス停を経てその次のバス停でうじゃうじゃ乗って来て満席に.いったん乗った後,座るところがなくて追い出されてる人までいました.ここで切符売りのおばおねーさん登場.17 元 (≒\250) です.うは,さっきはリニアモーターカー 50 元+タクシー代 201 元の合計 251 元もかかったのに,バスだとわずか 17 元ですよ... リニアモーターカーには乗りたかったのでまぁ仕方ないのですが...
(あ,リニアモーターカーに往復乗って龙阳口站まで戻り,そこからバスで来てもまだ安かったか (笑).しかもリニアは往復だと割引になりますし)

そのバスはそこから A2 高速に乗り,途中で A20 高速に折れて龙阳口站まで爆走します.高速を降りてからの駅周辺が少し混んでいましたが,1 時間ほどで到着.リニアモーターカー+タクシーよりこちらの方が安くてしかも早いです(^^;
东海へ行くなら,龙阳口站からこのバスで行くのが一番確実でしょうね.乗り換えも楽ですし.ここでまたもやケンタッキーの昼食 (49.5 元≒\730).こんなんばっか食べてるな... マック・ケンタ・ピザハット・吉野家・味千ラーメンはどこにでもあるし,仕方ないということにしておきましょう(^^;
そこから地下鉄でホテル近くの駅まで戻り,本日の东海ツアー終了です(^^)

ちなみにこの东海,例えば 2005 年末の開通直後と思われるこのレポートでは「自家用車通行禁止」とあるほか,最近 (2008.10) のこの記事でも「東海大橋は一般には開放されてない」とありますが,実際のところ,少なくとも洋山专线バスには何のお咎めもなく乗れましたし,上記のように明らかに観光目的の中国人も乗っていました.また,明らかに自家用車も橋を渡ったり,島で観光したりしていましたので,現在は既に自家用車での通行を含め,一般開放されているのではないかと思います.上海市対外経済貿易委員会のこのページにも,「市民の洋山港までの往復に便宜を図るため」洋山専線が開通した,とあります.ちなみに,洋山专线のバスは定期パスみたいなのを使っているのかと思いましたが,料金所で停まって片道料金の 30 元を払っていました.


夕食は,一昨日も来た回族の蘭州牛肉麺の店で牛肉麺.今日は大晦日だからか,非常に混んでいます.前回は全然働いていなかったオーナーと思しきおにーさんも忙しく働いています.一昨日,思っていたより肉が少なめだったので,「加肉」をオーダーしたら通りました (忙しいときにごめんね(^^;).私は大椀加肉,子供がふつうの大きさの牛肉面,妻は刀削面を食べて合計 23 元 (\340).水は前回で学習したので,ホテルが毎日無料でうがい等用に置いていくミネラルウォーターを今回は持ち込み.
今日は,この店の家族が飼っているらしい猫が店内をうろついていて,猫嫌いらしい客のおねーちゃんが土足のまま丸椅子に立ち上がってぎゃーっと叫んでました (笑).別のおっさんも,店員に向かって「なぁ,いい加減にしなよ.うるさくてこっちも迷惑だよ.猫が嫌いな客もいるんだからさー.第一,不潔だろ?」などと言っていました (多分).ま,いろいろな大晦日であります.

ホテルは南京路 (西側は歩行者天国) という恐らく上海一の繁華街のすぐ近くで,また,南京路にある世广 (世紀広場) というイベントスペースに面して建っていて,18 階の部屋からそれら見下ろせるのですが,世广卫视 (東方衛視) というテレビ局が主催しているらしいカウントダウンイベントをやっていて,今まさににぎやかです (残念ながらステージはむこう向き).歩行者天国の南京路は立錐の余地もないというくらいに混雑 (右の画像は南京路に溢れたその人混み).この会場に入れなかった (恐らく有料か,抽選で当たった人だけが入場しているのだと思います.安全のためか会場内はせいぜい 9 割といった人の入りです) 人で埋め尽くされています.どうやら,有名タレントもたくさん来ている模様.南京路を横断するふつうの車道との交叉点は完全に人で埋まっていて,交叉する車道は完全に機能停止状態.
TV 局内と思われるメイン会場と,少し離れたところにある新天地会場,そしてこの世广会場を結んで生中継しているのがホテルのテレビで観られるのですが,ちなみに,どう見ても 10 秒程度放送が遅延しています.衛星放送だとしても,ねぇ...?


东海 (東海大橋) への行き方
(1-a) 地下鉄 2 号線龍陽路駅から龍港快線 (17 元) で終点の深水港商務広場までバス,1 時間程度.直通 (=快線?) でないものもある模様.
(1-b) 浦東国際空港から機場 8 線で深水港商務広場までバス.直通でなく,1 時間半くらい? 16 元? 私は今回,このルートをタクシーにしました.
(1-c) 上海南駅から芦潮港駅まで電車で 70 分・片道 17 元,そこからバスもしくはタクシーで深水港商務広場まで比較的近くですが,2 往復しかなく,始発が 7:36 ですから使いづらいでしょう...
(2) 深水港商務広場から洋山専線でバス (片道 12 元).
(3) タクシーの場合,浦東国際空港から往復 600 元くらいの感じ.
(4) 上海体育館あたりから出ているツアーがある模様.
2008年12月30日
本日はやっと晴れ.といってもどんよりしていますが,これは中国特有のスモッグと思うことにしましょう (今まで,合計 3 週間くらい北京に滞在しましたが,春・夏・冬いずれも快晴の日はほとんどありませんでした...).上海に来た目的,世界で二番目に長い橋,36,000m の杭州湾跨を渡るには絶好の天気です.家族みんな早起きしたし,決行です.
上海市街地からタクシーを飛ばすといくらかかるか判りませんので (恐らく,日本でレンタカーを借りるより高くなると思います),まずは近くの都市,嘉 (jiaxing・嘉興) まで列車で行くことにします.上海の西にあるそれなりに大きな都市,杭州までは新幹線型車両を使った高速鉄道,动车组 (動車組) 和諧号も走っているのですが,杭州までノンストップの便が多く,嘉に止まる午前の列車は 7:40 発のみ.これはいくら何でも辛いので,9:50 発か 9:56 発の通常の列車で嘉を目指すことにします.
杭州方面の列車の始発駅である上南站へは,ホテルからは最寄り駅から地下鉄でも行けるのですが,乗り遅れないようにまずはお大名にタクシーを利用.15 分ほど,39 元 (\550) で予定どおり 9:30 ごろに到着.上站には外国人用の出札窓口があるのは知っているのですが,上南站にはそうしたものはない模様.仕方なく列に並んで 9:50 の K511 列車か 9:56 の 2135 列車を買おうとしますが,「没有」とのつれない返事(´・ω・`)
おいっ,30 分前に来ても買えないのか... 中国人にとっての正月は春節ですから,今は年末年始休暇・帰省シーズンではないはずですが,甘く見ていました... いつのだったらあるのかと恐る恐る訊きました.最終便だね,とか,明後日だね,とかと言われたらどうしようとびくびくしましたが,幸い,その次の 11:27 発の T169 便に硬座なら空きがあるとのこと.事前調査したとき,どこかで「日本人が硬座に座るのは無謀.硬座は無法地帯で,何が起きるか判らない.軟座なら外国人とか,中国人でもある程度の階級の人間しか乗らないので軟座にしておくべき」と書かれていたのをふと思い出しましたが,速攻でそんな記録は [Del] で消し去ります :-)
しかし,10:00 前には出発する予定が大幅に狂ってしまいました(;´Д`)  中国の鉄道ダイヤは非常に変です.なぜ,同じ杭州方面に行く電車が 9 時台には 50 分発と 56 分発とが,しかも 6 分差で存在して,その次は 1 時間半後の 11:27 なのでしょう... 頭わりーとしか思えません.などと文句垂れていても早い電車には乗れないので,とりあえずそれを押さえます.硬座だと安くて 3 人で \33 (≒\480).

それにしても上海南駅は広いです.タクシーが近づいたとき,空港かと思いましたよ.円形の建物で,そこに入るときまずは荷物をX線検査に通します.これは北京駅でもそうでしたね.その円形のある部分の対面に 2 か所,出札所があります.そこでチケットを買います.立ち席券もあるようですが,基本的に全席指定.切符を買ったら,係員に切符を見せて入鋏してもらって待合いスペースへ.軟座には専用の待合室が用意されていますが,硬座にはそれはないので,通常の待合いスペースに座ります.冒頭の画像は改札口 (と言っても係員がいるだけで,単に塀の切れ目です) を入ったところから見下ろした待合いスペース群.奥に見えるのがトイレや売店がある中央通路.その向こう側にも同じようなスペースが広がっています.出札所があるのは 3F,待合室は 2F,ホームが 1F です.
この時点でまだ 9:40 ごろ.1 時間半もここで無駄に過ごしてしまいました... 途中からそばに来た 4 歳の女の子を連れた家族と仲良くなって,しばらく遊んでもらった (?) ので 30 分くらいはつぶれて幸いでした.
改札口脇の電光掲示板には,私が買った T169 列車は 6・9・11・12 の待合いスペースで待てと書いてあったので,素直に 9 で待っていました.初めは 9 番のところにある小さな電光掲示板に T169 列車の表示が出ていたのですが,11:00 過ぎに突然消えて真っ黒に.5 分前に乗車締切りという表示がそこかしこに出ていますから,少し焦った方がいいかも.駅員に訊いたら,通路を挟んだ向こう側の 11・12 から乗れとのこと.聞いてねぇよ(-_-;
ぼーっと待っていて,右の画像の表示が消えるのに気付かずにいたら乗り遅れるところでした... 慌てて反対側に移動して,11 & 12 番待合室の柵の切れ目で再び切符を見せて 9 番線へ降りて,無事乗車.20 両くらい客車がつながれた列車です.
指定された席は 5 両目.各車両にいる係員に再び切符を見せて乗車.いつも思うことですが,人が余っている中国はこのようにあらゆるところに係員がいます.もうちょっと自動化・効率化したほうがいいと思うんですけど.
で,席に行くと知らない人が我われの 3 つの全部の席に座ってる.これはごくごく当たり前のことのようです.気配を察したにーちゃんがまずどいて別の席に移ります.これで 1 席確保.2 席目のオヤジにガンを飛ばしたら,そそくさと車両の端の方へ消えて行きました.立ち席の客だったようです.2 席確保.もうひとつにはおばちゃんが座っています.そこの 54 番,俺んだからどいて,と言っても「いやいやここは私の」とかと言ってどきません(-_-;  もう一度,今度は切符を見せて,数字くらいは中国語で言えるので「俺が 54」と言って,おばはんの切符を見せろ,と迫ったら,他の人が私の切符をのぞき込んで,「あんたが間違っとる」と言ってくれたのか,やっと自分の切符を見て「あー違ってた違ってた」とでも言いながらひとつ隣の列に移って行きました.中国人は数字も読めないんでしょうか... (´・ω・`)
んなこんなで出発.郊外の住宅街や工業地帯を,客車ゆえ乗り心地もいい列車は快走します.途中,いくつの駅に止まるのかと思っていたのですが,なんと 40 分かかる嘉まではノンストップ.まぁ,「空調特快」列車ですからそんなもんかな.しかも嘉で 8 割以上の客が降りました.もっと列車走らせろってば...

さて,駅を降りてタクシーを捕まえて,杭州湾跨海大橋まで行きたいけど,いくらくらい? と訊いたら 600 元 (≒\8,000) との返事.げげ,ここまで来れば橋までは 1 時間を切る距離のはずなので,往復でも 300 か 400 元くらいあればいいと思っていたのに高過ぎですよ... てか,現金が 500 元弱しかありません (苦笑).正直,失敗です.こんな田舎町にも ATM あるかな...
幸い,5 分ほどの探索の結果,駅前に銀行をふたつ見つけ,ATM にたどり着きましたが,Plus マークのない国内用でお金を引き出せず(´・ω・`)  両替表示が出ている窓口へ行って,手持ちの日本円を交換してもらおうとしたら,出来ないとの返事.英語が出来ない窓口の兄ちゃんとさんざんもめていたら,どこぞへ電話してくれて,英語で説明出来る人につないでくれました.私の英語力では結局あまり理解出来なかったのだけれど,そこは支店で,本店に来てくれ,本店はタクシーで 10 分だから,みたいなことを言っている気がします.けど本店ってどこよ(;´Д`)
先ほど同じく ATM が国内用で使えなかった隣の銀行にも再度行って窓口で両替を頼んでみるが... うちは両替をしていないとのつれない返事.ま,ここは両替表示すら出てないからね... 仕方ないので,駅で待たせていた妻を呼んで来て (この時点でかなりおかんむり (苦笑)),先ほどの銀行へ.妻の片言の中国語がここでは通じて,やはり本店に行けと言っているそうな.本店の住所を書いてもらって,タクシーを拾って本店へ.ここには Plus 対応 ATM がきちんとあって,そもそも両替の必要もなく,1,000 元を無事引き出せました... 疲れた.12:15 には駅を出たのに,この時点で既に 13:00.駅からここまでの移動時間 10 分を含めても,お金を引き出すだけで 45 分もかかってしまいました(´・ω・`)  あれだけ待ち時間があったんだから,上南站で ATM 探せばよかった.

銀行へ来る途中,このタクシーの運ちゃんは人がよさそうで,今日の半日を付き合わせる & 600 元という多分かなりの売上を立てさせてあげるのにはぴったりじゃない? と妻と意見が一致して,「杭州湾跨海大橋へ行きたい」「杭州湾跨海大橋を渡ったら,すぐに U ターンして嘉站まで戻って欲しい」「ただし,ビデオカメラをクルマに設置させて欲しい.クルマには傷は付かないはず」「以上でおいくら?」と事前に用意して来た中国語で書いた文面を順番に運ちゃんに見せる.すると,600 元という答えが返って来ました.さっきとおんなじやね.じゃー頼むかと思ったら,どういうルートを通るのか確認された後,500 元 (≒\7,000) に値下がってすんなり商談成立.銀行の前でメーターを倒していたのでいったんそこまでの 7 元 (≒\100) を払って (上海の初乗りは 11 元ですが,嘉市は安いのね...),改めてそこから 500 元の貸し切りツアー開始です.
まずはビデオカメラ設置.10 分ほどかかりましたが,この日のために持ち込んだ硬めのスポンジという感じの緩衝材,超強力両面テープ,カッターナイフ,セロテープを使って,VW サンタナのダッシュボードにぴったり収まるよう,ビデオカメラを固定.用意した三脚用クイックシューは使えませんでしたが,いい感じで固定出来ました.ダッシュボードが狭くて,レンズがフロントガラスにぶつかるので,そんなこともあろうかと,ホテルから持って来たコットン (カット綿) を緩衝材にして準備完了!
この間,運ちゃんはあきれて見てました... ま,さんざんイメージトレーニングしたので (←マジ),手際よかったとは思うけどね (笑).事前に妻には洗脳しておいたので :-) その間,後部座席でてきとーに過ごしてました.子供は既にお疲れモード(^^;

やっと出発かよとつぶやいた気がしなくもない運ちゃんに「出発!」と告げて走り出します.くねくねと嘉市内をしばらく走ってから高速へ.いくつかのジャンクションで曲がっていよいよ杭州湾跨海大橋.……の手前の北岸サービスエリアの表示を見た妻がトイレ休憩を要求したのでまずはそこへ.クルマを停めていると,何やら警備員が寄って来て,ダッシュボードのビデオカメラを怪しげに見ています(^_^;
ま,そこは中国.雰囲気を察したのか,運ちゃんが窓を開けて警備員と何やらおしゃべり.特に問題ないようです.「この日本人に変な条件で今日は貸し切られちゃってさー.ビデオ撮りたいんだって」「へー,半日貸し切り?じゃー,帰ったら今日はもう仕事上がりだね」なんてことを言ってるに違いない...
だだっ広い割にはほとんどクルマが止まっていないサービスエリアを後にして,本当にいよいよ杭州湾跨海大橋です.

はっきり申し上げまして,杭州湾跨海大橋そのものは,両側の見晴らしはガードレールに阻まれて余りよくないし,かなり天気はよくなっていたもののどんより気味なので視界もそんなによくないので,橋の全貌を見ることも出来ないし,まぁそんなもんかな,という具合でした(^^;
右側通行・左ハンドル車の助手席に乗っているので,運転気分がちょっと味わえますけれど,しょせん自分の運転じゃありませんしね.延々延々,橋は続きました.がらがらと言ってよい片側 3 車線・100km/h 制限の道 (橋?) を走ること 30 分ほど,ようやく向こう岸が見えて来ました.
向こう岸に渡ってひとつめの IC で降りてその場で U ターン.おー,ちゃんと運ちゃんに意図が伝わってます (笑).「こんなことしたことないねー」という感じで運ちゃんも苦笑い.帰りの橋もなんてことはなく 30 分,延々延々続きます.この橋が,開通直後は大渋滞していたなんてのが嘘のようです.

途中,海の真ん中に何やら建造物が建っていました.往路にそれが見えて来たとき,てっきり対岸に到着したのかと思ったのですが違いました.運ちゃんが言うにはこれはサービスエリアを建設中なのだそうな.海ほたるみたいなもんがここに出来るという訳ですね.オフランプ・インランプも既に出来ていました.
これが開業すると,また渋滞しそうな予感です...

当然ながら,帰りも行きと同じ光景が 30 分ほど続いて杭州湾跨海大橋も終わり,今度は,どういう理由かよく判りませんが,先ほど乗った IC ではなく,だいぶ手前の IC で高速を降りました.そこから 40 分ほどかけて駅まで戻りました.結局,駅に着いたのは 16:00 ちょっと前.料金はメーターが 530 元 (\7,500),高速代が往路が 100 元 (\1,400)・復路がほぼ橋の部分だけで 85 元 (\1,200) の合計 715 元 (\10,000) でした.
変な日本人のわがままに文句を言わずビデオカメラの設置もさせてくれたということで,500 元にディスカウントして交渉成立していましたが,550 元払ってここでお別れ.50 元のチップ (正価は 715 元ですからチップと言えるかどうか判りませんが) はかなり喜んでいただけた模様.

まずは帰りのチケットを購入.あと 30 分早ければ (銀行探しがなければ余裕でしたな...) 15:47 の列車があったのですが,これを逃すとその次はなんと 2 時間半後の 18:20 までありません(;´Д`) マタカヨ.
18:20 は新幹線型の动车组,和諧号です.1 等を取ろうとしたら「没有」,今回も 2 等にしか空きがありませんでした.なんでかなー.もしかして,始発駅からひとつめのこの嘉と上海の間だと,1 等・軟座は売らないのでしょうか.なにせ,東京・大宮間をグリーンに乗るようなものですからねぇ... 和諧号は先ほど乗った特快とあまり所要時間が変わらない割には高くて,3 人で 85 元 (\1,200).さっきの 2.5 倍です.まぁ,新幹線に乗るのも悪くないでしょう.

実はまだ昼飯を食べてなかったので,駅前の食堂で昼飯.例によって牛肉麺です.妻はちまきとかワンタンを食べて 3 人で 32 元 (\450).これで 30 分ほど時間が潰れましたが,あとの 2 時間,長かったです... (;´Д`)
动车组専用の待合室で 2 時間近く,どうにか時間をつぶして D652 電車で上海へ.この列車は,先ほど乗った上南站ではなく,上站が到着地.そちらのほうがホテルには近いので好都合です.今回も,乗り込んでみたら 3 席のうち 1 席に別の人が座ってました... 今度はどうやら,窓側と通路側との区別が付いていなかっただけの模様.すんなり「あ,俺が通路側か」てな感じで移動してくれました.
南站~上站までの分,電車での移動距離が長いため時間も少し余分にかかって,1 時間ほどかかって 19:17 上站到着.そこからタクシーで 18 元 (\250) 払ってホテル着.いやー,色々ありましたがビデオもばっちり撮れたし,充実した 1 日でした.

妻は食欲ないから (というか,16:00 過ぎにあれだけ食べたばかりですし...) ということで夕食はパス.私も腹ぺこという訳ではないので,再びジャンクフード発動.ホテル近くのケンタッキーでチキンを少し買ってお持ち帰りして,それで本日はおしまい.
ホテル前の広場では,年末のカウントダウンの準備なのか,急ピッチで会場設営が進んでいます.その光景を見下ろしながら,上海ステイ 3 日目は終わりです.


杭州湾跨 (杭州湾海上大橋) への行き方
上海南駅 (もしくは上海駅) から杭州駅行きなどの列車で嘉興駅まで 40~1 時間半程度.
・嘉興駅からタクシー (タクシーは容易に捕まる) で往復 600 元程度 (高速代は片道 100 元程度,メーター制の場合は別途負担だと思われる).
・上海市街からタクシーの場合は,高速代別で往復 1,000 元以上かかりそう.


プロフィール
「いつもどおり。」
何シテル?   02/22 22:22
(2006.07 に "AXELA" からハンドルを変えました) アクセラならびにプジョー 206 CC に関するブログを中心に構成して行きます.AXEL...
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