既に報道されているように,今月から道路交通法が一部改正されました.念のためのおさらいとして,要点は次のとおり:
- 後部座席でもシートベルト義務化 (実際の違反摘発は,当面の間高速道路・自動車専用道路のみ,1 点)
- 自転車の歩道通行要件の明確化,13 歳未満の子供による自転車の運転時・6 歳未満の幼児を自転車に乗せるときのヘルメット装着の努力義務
- 75 歳以上の運転者による普通自動車を運転する場合の高齢運転者標識表示義務 (反則金 \4,000・1 点.実際の違反摘発は馬鹿な政治家のせいで
骨抜き?)
- 聴覚障害者の運転資格見直し
このうち,最後の聴覚障害者の運転資格見直しは,具体的には
聴覚障害者(補聴器を用いても10メートルの距離で、90デシベルの警音器の音が聞こえない方)であっても、ワイドミラーを活用して慎重に運転することにより、普通自動車を安全に運転することができるものと認められたことから、次の条件等の下、運転免許が取得できる |
ようになったというものなのですが,そのこと自体への賛否はおいておくとして,気になったのはその条件のひとつ.
後方視野を確保し、車両斜め後方の死角を解消するため、ワイドミラーを装着 |
という項目.要するに,ワイドミラーを付けていないノーマルな状態は車両斜め後方に死角があるが,ワイドミラーでそれを解消出来るということですよね.死角があるなんてのは自動車教習所で初めに習う自明のことなんでいいのですが.
でもちょっと待て.これまでワイドミラーは,
- 事故エアバッグが開いたとき,開いたエアバッグに当たって外れ,車内を飛ぶ凶器となるので危険
- 視界を確保するために (角が丸まっていない) 四角い形状をしたものが多く,事故が発生したとき脱落して,乗員に怪我を負わせる可能性が高いので危険
- 距離感を狂わせるので危険
などと,キワモノ扱いされていなかったでしょうか? 例えば
ホンダのとある車の取扱説明書には明確に「ルームミラーにワイドミラーを取り付けたりしないでください」と書いてあります.それが,補聴器を使ってもほとんど音が聞こえないという聴覚障害者に限った話だとしても,いったい全体なぜ急にワイドミラーが推進されることになっちゃたのでしょうか.それで死角が解消されるということなら,あんな飾り程度のルームミラーではなく,死角を解消出来てしかも角が丸くて安全面にも配慮したルームミラーの装着を保安基準で定めて義務化すべきだはないかと思います.
いずれにせよ,ディーラーで売っていないようなものを買ってクルマに付けることが安全を確保するための免許の条件って,何だかすごいことだと思います... これが,今回の道交法改正で一番腑に落ちない点ですね.
ちなみに私は,今まで乗った JUSTY・DEMIO,AXELA いずれにもワイドミラーを装着しています.DEMIO で使っていたのは JUSTY のときに買って去年の廃車まで使っていたもので,かれこれ 15 年以上使っていたことになります.AXELA のは DEMIO と 2 台体制なので新たに買いましたが.どっちをだったか忘れましたが,レンタカーに乗るときは外して持って行って,レンタカーでも使ったことがあります :-) (←でもそれ,返すときにそのまま忘れそうで結構神経を使います (笑))
206CC は,そのスタイルゆえ死角が少ないのでワイドミラーの必要性は感じなかったので納車以来 10 か月以上付けていませんでしたが,
ルームミラータイプのレーダー探知機にしたことにより自動的にワイドミラー化しました (視界は確実に広がったものの死角解消という意味ではやはりあまり必要なし).
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Posted at 2008/06/10 03:07:10