出勤中のクルマの後部座席で,いつものように人民日報を広げていたら,こんなニュースが目に留まりました (……嘘)."北京、「1環状路7放射路」道路網を来年着工"と題されたニュースです.重要なところだけ部分的に引用しますと...
北京、「1環状路7放射路」道路網を来年着工北京市中心部と郊外を結ぶ「1環状路7放射路」道路網の建設が来年にも正式に着工される。
吉林副市長は「1環状路・7放射路・マルチネットワーク」をテーマとした道路網建設を今後加速するとしている。
上記道路網建設計画のうち、「1環状路」は門頭溝、平谷、懐柔、延慶、密雲・房山、昌平山区の各地域を通過する1本の環状ルートとなり、生態保護発展区・県の全交通環状道路に繋がることとなる。「7放射路」は北京市中心部と山岳部の7地区・県を結ぶ放射状ルートとなる。「マルチネットワーク」は各重点景勝区への連絡ルート、郊外新興住宅地と重点鎮の連絡ルートなどとなる。
7区・県の山岳部を結ぶ「1環状路」は平谷の金海湖を起点に、房山の張坊までを結ぶルート。道路の等級は郷級公路、および区・県公路が主となる。一方の7区・県の山岳部と北京市中心部を結ぶ「7放射路」については、京包路の改造など、現有の高規格道路および高速道路の完成後の着工が予定されている。
さぁて,これをお読みになった皆さん,このニュースをどう読み取ったでしょうか? 実は北京市は既に二環路・三環路・四環路・五環路という,市内をぐるりと回る 4 つの環状道路が出来上がっています.全部をぐるぐる回った訳ではないので不確かですが,恐らく全線にわたって,すべての交叉道路とはインターチェンジ構造で信号なしの立体交叉 (都心に近い二環路は違うかも?).しかもほとんどが片側 3 車線以上 (場合によっては側道 (こちらは信号あり) も入れれば全部で 10 車線) なんてところもあります.通ったことはありませんが,高速道路として建設されている六環路も半分以上出来ている模様です.
これ以外に高速道路がありますが,あくまでも市内と郊外とを結ぶためのもので,日本の首都高のような通過交通を担っているのはこれら環状道路で,すべて無料.
東京なんか,まともに環状道路と言えるのはバカ高い首都高都心環状線と環状七号線 (都道 318 号) くらいなものなのに,北京と来たらものすげー整備度合いな訳ですよ.それを前提としてのこのニュースなのです.東京に喩えて言うなら,都心環状線・環状6号 (山手通り)・環状7号・環状8号・外環自動車道が,すべて信号で一度も止まらず無限にしかも無料でぐるぐる出来ている上に,R16 あるいは圏央道をこれから整備しようというくらいのレベルのお話です.
……ってことが,この記事を読んだ人全員に伝わるのでしょうかねぇ? 翻訳が悪いのか,Ineternet 版に掲載する時点でおかしくなったのか,あるいは原文からこうなのかは判りませんが,かなりなんだかな感漂うニュースですね...
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(特集) 中国クルマ事情
Posted at 2008/10/07 07:17:47